ヤスナガコラム。

「ヤスナガ見聞録」という名前でYouTube活動しています。

学生だった僕が見た実家と、社会人を経験したあとの僕が見た実家。

今週のお題「わたしの実家」

 

両親、祖母、弟が一人、妹が二人。子犬たちが3匹。

家族仲は普通。良くもなければ悪くもない。

でも壊そうと思えば、すぐに壊れてしまいそうな空気もある。

あれは大学受験のときだった。

必死に参考書を解いているのに、すぐに喋りかけてくる祖母に

本気でイライラした。

加えて子犬たちが3匹、家に連れてきたのも、このときだった。

なんとか進学できたものの、今思い返しても辛い毎日だった。

そんな僕が大学を卒業し、スーパーマーケットで勤務していたとき

東京の板橋という場所に一人暮らしをしていた。

仕事は体力的にも精神的にもしんどかった。

くたくたになって社員寮まで戻り

コンビニで買ったロング缶のレモンサワーを飲み干して

ベッドで死んだように眠る。そして朝の4時30分に起きる。

それでもお客さんと喋ったり、少しずつ仕事を覚えていくことは

楽しかったし、あまり苦痛ではなかった。

でも余裕はなかった。

苦しくはないけれど、どうやって生きればいいんだろう?

そんな漠然とした不安が、常にへばりついていた。

その後、祖母の具合が悪くなり

スーパーマーケットを退職して、実家に戻ってきた。

不思議なことに、学生の頃に過ごした実家と

一度社会人を経験した自分が過ごす実家は

ちょっと景色が変わっていた。

具体的に何が変わっていたのかは、よくわからないけれど

ひとつ言えるのは、自分がようやく主人公になれた。

そんな気がした。